まだ私が妊娠の予定すらなかった頃、友人の「出産って、とっても気持ちよかった!」発言に衝撃を受けたことがあります。
彼女曰く「カラダの歪みがなく、骨盤が正しい位置にあれば、出産って本来はそういうもので、あなたは間違ってないと助産師さんも言ってくれたよ」とのこと(彼女はベリーダンサーで骨盤を意識して体幹を鍛えているので、おそらく正しい位置に骨盤があるはず)。
その話を聞いてから、出産の瞬間、どんな感覚になれるのかに憧れがありました。
出産は痛いというけど、それだけで終わってしまうのはもったいないような気持ちすらしてきました。
その憧れを抱いた私が、出産にむけて前向きな気持ちになれた、どんなことがあっても受け入れるという覚悟を据えることができた作品、本をご紹介します。
コウノドリ
産婦人科、NICU(新生児集中治療室)を舞台にした作品で、昨年テレビドラマ化されました。
テレビがないのでタイムリーなタイミングでは見ませんでしたが、自身も妊娠中だったので、出産前に絶対観ておきたく、産前休暇中にDVDを借りて一気見しました。
はじめは一人で見ていましたが、途中の回から夫も参戦。二人して毎回号泣。妊娠したら生まれるのが当たり前な命なんてない。赤ちゃんが生まれることって本当に奇跡なんだということを改めて思わせてくれました。
笑うお産
胎内記憶の第一人者池川明先生の著書です。
「出産って痛いもの」というイメージが先行しますが、どんな方法のお産であれ、赤ちゃんとつながって、自分の気持ち次第で楽しいお産になるんだよ、ということを教えてくれます。
先生の言葉で、パパ、おばあちゃん向けのメッセージも載っているので、出産を控えている方やその家族へのプレゼントにもおすすめの本です。
大丈夫やで
日本最高齢の現役助産師坂本フジエさんの著書。
長女出産前にプレゼントしてもらいました。妊娠中から産後のことまで、どんな心持ちでいたらいいのかを教えてくれます。
お産も子育ても、頭で考えてもうまいこといきません。起こったことを自然に受け止める力が必要なんです。親の仕事って、自分が主体となって「産む、育てる」ではないんです。赤ちゃん主体で「生まれる、育つ」のを丸ごと受け止め、助けていくことじゃないでしょうか。
ほんとうに「大丈夫やで」と言ってもらっている気持ちになります。
安産マタニティ・ヨガ
著書の森脇じゅんさんは私のヨガの先生でもあります。生徒一人ひとりの気持ちに寄り添ってくれる、女性としてもとても魅力的な人です。
当著書はDVD付きなので、ポーズのコツなどがとてもつかみやすく、自宅にいながらヨガスタジオで習っているような気分でヨガをできますよ。
じゅんさん自身も自宅出産でお子さんを産んでおり、ご自身の妊娠・出産時のコラムも読み応えあります。
じゅんさん、昨日発売の雑誌「Como」にも掲載中です!
※写真はじゅんさんのFacebookよりお借りしました。
いかがだったでしょうか。
私は出産前にこれらの本を読んで、気持ちが晴れやかになりました。お産も痛みだけにとらわれることなく、不思議なくらい穏やかな気持ちで臨めました。
情報過多の時代、いろんな情報を見聞きして、がんじがらめになってしまうこともあると思います。
でも、出産は人類が古来からおこなってきたこと。頭で考えるより感じること、赤ちゃんの力を信じること、これが大切なのかなと思います。
一度に放出される3億の精子の中で、受精するのはたった一つだけ。
受精しても、妊娠とわかるまでに成長できる受精卵はたったの2割。
妊娠と分かったあとも10%から15%は流産し、最後まで残った赤ちゃんも、約1%が死産します。それだけ厳しい選抜試験をくぐり抜けて、私たちはこの世に来ているのです。
それだけでも奇跡に近いことです。命があるだけで超エリートだともいえるでしょう。
※「笑うお産」203〜204ページから一部抜粋